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株式投資とは?個別株・投資信託・ETFの違いを初心者向けに整理する

· なつみかん

はじめに

なつみかん投資ラボでは、NISA積立・ロボアドバイザー・FXスワップ・高配当株・暗号資産積立・暗号資産レンディング・不動産クラウドファンディングの7カテゴリ、9サービスに自腹投資し、インカムゲインを中心としたリターンを記録・公開しています。

これまでの記事では、新NISAの制度の仕組みFXスワップ投資暗号資産積立暗号資産レンディングをそれぞれ整理してきました。

今回は、NISAの「中身」として最も身近な株式投資の基本を整理します。

「個別株・投資信託・ETFって何が違うの?」——この問いに答えを持っておくと、今後の高配当株や米国ETFに関する記事がより深く読めるようになります。特定の商品の推奨や売買の助言ではなく、特徴の整理と比較を目的としています。


株式とは何か

株式とは、企業が資金を調達するために発行する証券です。株式を購入するということは、その企業の所有権の一部を取得することを意味します。「株を買う=企業のオーナーの一員になる」と表現されることがあります。

株価はさまざまな要因によって変動します。主なものを挙げると、次のとおりです。

  • 企業業績:売上や利益の増減、将来の見通し
  • 金利の動向:金利が上がると株式の相対的な魅力が下がりやすい傾向がある
  • 景気・経済環境:国内外の経済指標、景気後退・拡大のサイクル
  • 需給バランス:機関投資家・個人投資家の売買動向、市場センチメント

株価は日々変動し、将来の値動きを確実に予測することはできません。過去のデータは参考になりますが、将来を保証するものではありません。


株式投資で得られる2つのリターン

株式投資から得られるリターンは、大きく2種類に分けられます。

キャピタルゲイン(値上がり益)

株を買った価格よりも高い価格で売れた場合に得られる利益です。「安く買って高く売る」ことで実現します。ただし、値上がりするかどうかは保証されておらず、買値よりも安くなった状態で売れば損失(キャピタルロス)になります。

インカムゲイン(配当金)

企業が利益の一部を株主に還元する配当金がインカムゲインにあたります。配当は年1〜2回支払われることが多く、保有しているだけで定期的に受け取れる点が特徴です。

ただし、配当は企業の業績や方針によって増減・停止されることがあります。「配当があったから将来も続く」という保証はありません。

なつみかん投資ラボでは、インカムゲイン(配当金・スワップポイント・貸借料など)を主軸に据えた比較検証を行っています。株式においては、特に配当金の実績とその継続性に注目しています。

なお、国内株には株主優待(自社製品・割引券・ポイントなど)を設けている企業もあります。配当金との組み合わせで実質的なリターンが変わることもありますが、優待は企業の裁量で廃止・変更されることもあるため、主要なリターン指標としては位置づけていません。


個別株・投資信託・ETFの違い

株式投資には、大きく3つのアプローチがあります。個別株投資信託ETFです。それぞれの特徴を比較します。

比較項目個別株投資信託ETF
何に投資するか1社の株式複数銘柄のパッケージ複数銘柄のパッケージ(上場)
売買の方法証券取引所でリアルタイム1日1回の基準価額で証券取引所でリアルタイム
最低投資額の目安数万円〜(単元株)、数百円〜(単元未満株)100円〜数千円〜数万円
分散投資自分で組み合わせる必要あり1本で数十〜数千銘柄に分散1本で数十〜数千銘柄に分散
運用コストなし(売買手数料のみ)信託報酬(商品により異なるが、年0.1〜1.5%程度のものが多い)信託報酬(商品により異なるが、年0.03〜0.5%程度のものが多い)
NISAでの取り扱い成長投資枠つみたて投資枠+成長投資枠主に成長投資枠(一部つみたて投資枠対象)

個別株

特定の企業1社の株式に直接投資します。その企業の業績・方針・経営陣の判断がそのままリターンに影響します。銘柄選定・購入タイミング・ポートフォリオの組み合わせはすべて自分で判断します。集中投資になりやすいため、1社の業績悪化や不祥事の影響を大きく受けやすい面があります。

投資信託

複数の銘柄をパッケージにした金融商品です。専門の運用会社が代わりに銘柄を選定・管理します。購入者は基準価額に応じた口数を取得します。1本で広く分散できる点が特徴ですが、運用会社への対価として**信託報酬(年間コスト)**が継続的にかかります。

投資信託の中にも、指数(インデックス)に連動することを目指す「インデックスファンド」と、ファンドマネージャーが積極的に銘柄を選ぶ「アクティブファンド」があります。一般的にインデックスファンドの方が信託報酬は低い傾向があります。

ETF(上場投資信託)

投資信託と同様に複数銘柄のパッケージですが、証券取引所に上場しているため、株式と同じようにリアルタイムで売買できます。信託報酬は一般的に投資信託より低い水準のものが多いですが、売買の都度、証券会社への手数料がかかる場合があります。


NISAとの関係

NISAは「制度(器)」であり、個別株・投資信託・ETFはその「中身」です。NISAを使うかどうかと、何に投資するかは、別の選択です。

新NISAにはつみたて投資枠成長投資枠の2つがあります。

  • つみたて投資枠:金融庁が定めた基準を満たした投資信託・ETFに限定。個別株は購入不可
  • 成長投資枠:個別株・投資信託・ETFが購入可能。ただし一部のレバレッジ型・毎月分配型等は対象外

NISAを使っていても、投資した元本が減るリスクはなくなりません。非課税になるのは利益が出た場合の税金であり、元本保証の制度ではありません。

配当金の非課税には受取方式の設定が必要な場合があります。 国内上場株式の配当金をNISA口座で非課税にするには、受取方式を「株式数比例配分方式」に設定する必要があります。郵便局での受取など他の方式を選択していると、NISA口座で保有している株式の配当金であっても課税されます。また、外国株式・海外ETFの配当については、NISA口座で保有していても現地(外国)での源泉徴収が残る場合があります。課税口座で保有している場合は、確定申告により外国税額控除を利用できることがありますが、NISA口座では外国税額控除の対象にならない点に注意が必要です。受取方式の設定や詳細は、利用する証券会社や税務署等でご確認ください。

NISAの制度詳細については新NISAの記事で整理していますので、制度の仕組みはそちらをご参照ください。


株式投資の主なリスク

株式投資には複数のリスクが存在します。それぞれを簡潔に整理します。

株価下落リスク

保有している株式の価格が下落し、元本を下回る可能性があります。景気後退・金利上昇・業績悪化など、さまざまな要因で株価は下落します。「いずれ戻る」という保証もありません。

企業固有のリスク

業績悪化・不祥事・経営陣の変更・倒産など、特定の企業に固有のリスクです。個別株では、この影響を直接受けます。投資信託・ETFは複数銘柄に分散しているため、1社の影響は相対的に小さくなりますが、ゼロになるわけではありません。

市場全体のリスク

リーマンショック・コロナショックのように、市場全体が大きく下落する局面では、分散投資をしていてもほぼすべての株式資産が影響を受けます。分散で軽減できるリスクと、できないリスクがある点を理解しておくことが重要です。

為替リスク

米国株や海外ETFに投資する場合、円とドルなどの為替レートの変動がリターンに影響します。円高になると、ドル建ての資産を円換算した価値が目減りします。FXスワップとは異なりレバレッジはかかりませんが、為替の動きは無視できない要素です。

流動性リスク

小型株・新興市場の銘柄などでは、売りたいときに希望する価格や量で売れない可能性があります。規模の大きな銘柄や主要なETFでは一般的に流動性が高く、この影響は小さくなります。


FXスワップや暗号資産と比較すると、上場株式・投資信託・ETFの通常の現物取引ではレバレッジがかからない点と、NISAによる税制優遇が適用される点が大きな違いです(なお、信用取引やレバレッジ型のETF・投資信託を使う場合はこの限りではありません)。ただし「株式だから安全」「NISAだから安心」という判断は誤りで、元本リスクは変わらず存在します。


なつみかん投資ラボでの「株式」の位置づけ

9サービスを選んだ理由でも触れていますが、なつみかん投資ラボのポートフォリオには、株式に分類されるアセットが複数含まれています。

  • 国内高配当株(SBI証券・国内株):配当金をインカムゲインとして記録
  • 米国高配当ETF(SBI証券・米国株):配当をドル建てで受け取り、円換算で記録
  • NISA積立(インデックスファンド5本):オルカン・S&P500・日経平均・新興国・FANG+

FXスワップや暗号資産と大きく異なるのは、NISAによる非課税メリットの有無です。インカムゲイン(配当金)が発生する場合、NISA口座内であれば通常約20%かかる税金がかかりません。この差は長期運用になるほど累積効果として大きくなります。

わたしが9サービスを横並びで比較しているのは、「税制・リスク・流動性・運用コスト」といった条件が異なるアセット同士を、同じ期間・同じ金額で比較することで、それぞれの特性を可視化するためです。株式系アセットが他カテゴリと比べてどのような位置づけになるか、実績データが積み上がるにつれて整理していきます。

次回以降では、高配当株の見方・配当利回りの指標の読み方、さらに米国高配当ETF(JEPI・JEPQなど)の仕組みと特徴について、より詳しく整理する予定です。


まとめ

  • 株式は企業の所有権の一部。株価は企業業績・金利・景気などによって変動し、将来の値動きは保証されない
  • 株式投資のリターンは**キャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(配当金)**の2種類。いずれも保証されたリターンではない
  • 個別株は1社に集中投資・リアルタイム売買。投資信託は分散・基準価額で売買・信託報酬あり。ETFは分散・リアルタイム売買・信託報酬は比較的低め
  • NISAは制度(器)、株式・投資信託・ETFは中身。つみたて投資枠と成長投資枠で買える商品が異なる。NISAでも元本保証はない
  • 株式投資のリスクには、株価下落・企業固有リスク・市場リスク・為替リスク・流動性リスクがある
  • FXスワップ・暗号資産との最大の違いは通常の現物取引でのレバレッジなし+NISA非課税メリットの組み合わせ

次回は、高配当株の仕組みと配当利回り・配当性向など基本指標の見方を整理します。


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※ 本記事は、筆者個人の運用記録および一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の株式・投資信託・ETFの購入を推奨・勧誘するものではありません。掲載内容は筆者個人の見解であり、将来の運用成果を保証するものではありません。株式投資には価格下落リスク・企業固有のリスク・市場リスク・為替リスク等があります。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。

※ 記事内の情報は執筆時点(2026年5月)に基づきます。税制・制度は今後変更される可能性があります。最新情報は金融庁の公式ウェブサイト等でご確認ください。